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OPEN(NPO法人 大阪府民環境会議)意見交換会

2013年08月26日

6月15日(土)、大阪府立環境情報プラザ 研修室にて、OPEN(NPO法人 大阪府民環境会議)意見交換会が開催されました。

会ではまず、新川達郎氏(同志社大学大学院教授/OPEN監事)による話題提供が行われました。

新川氏は、全国で広がった環境協働の事例や環境保全の例などをふまえ、そのあり方、プロセスなどについての考察を述べられました。
「それぞれの団体・専門家のみで物事に当たることは、専門の“タコツボ”に入ってしまうことが多い。しかし協働によって、お互いに足らない部分を補い合うことができます。注目すべきは、震災復興に、さまざまなNPO団体やNGOが協働していることです。 たとえば企業や工場などがつぶれて沈んだ海は、化学物質などで汚染されている状況がありますが、行政が単独でできる対処には限界があります。そんな中、市民の暮らしを支えるべく、NPO団体ベースで活動が活発化しています」
「市民の暮らしを市民・公・企業が支えあうことが大切です。社会には、市場原理に任せても解決しないことが多い。協働によって、市民のニーズにこたえることができます」

「市民の暮らしを市民・公・企業が支えあうことが大切です。社会には、市場原理に任せても解決しないことが多い。協働によって、市民のニーズにこたえることができます」

「また、担い手としてのNPO団体は増加傾向にありますが、 “具体的にどうやって、問題解決に当たればいいのか分からない”という団体も多い。」

「単独でやるより、ネットワーク力を活かし、専門家とも力を合わせることで、1+1を2以上にしましょうという協働です。何よりも、このネットワークづくりが大切であり、情報交流と情報交換を積極的に行うことが、重要です。そういう意味で、このOPENというネットワークを中心とするNPO団体は、非常に貴重な存在であると言えます」

全体を俯瞰し、つきあいのないところとも積極的に新しい出会いを求めていくことが大切です、と新川氏は締めくくりました。

その後、会は意見交換会へと移りました。
木内氏の進行でOPEN参加団体のメンバーら10名を加え、活発な議論が行われました。 各団体の取り組み事例などについて紹介されたほか、現在、各団体に存在するネットワークについても意見交換が行われました。

 

協働のあり方
「個人・企業・団体を中心に取り組み、行政がバックアップしていく形が望ましい」
「いまだ、個別的に活動を行っているが、今後、協働の流れをつくっていきたい」
「環境は、すべてがリンクしている。この考え方はとても重要。個人の功績は関係がなく、一般の人々が普段の生活の中から、知恵を持ち寄ることが大切」

気づきの機会をいかに持てるかが、重要
また、座長の新川氏は、老人会など、まちで形骸化・衰退している団体についても、問いを投げかけました。
「それぞれの組織がミッションを見失っている。参加の意味がなくなってきている。きっと現在の状況に合わなくなってきているのだろう。変化する世の中の必要性に、どう応えていくのか、それが大切」

「それぞれの団体の役割を見直し、団体相互にコミュニケーションをとる。そういった機会がなかなか自然には持てないので、無理やりにでも機会をつくる。そこに行政も関わっていく必要がある。なかなか、役所の理想論では、物事は走っていかないもの。市民の方々の力で変えるしかない。あきらめずに、言い続けるしかない。アプローチし続けることだ」

参加者の感想
「市民がどう関わっていくかが大切だということに、たくさんの気づきがありました。このOPENは、民間ネットワークとして、モデルケースになりうる存在だと再認識しました」
「情報交流に大きな意味があると知りました」
「一人の力では追いつかない。協働が大切ですね」
「難しくても、市民が集まって、やれることからやっていくしかない」
「企業とも、イベントだけではなく、普段から一緒に協働ができたらいいと思います」
「やめる人もいますが、新しい出会いもある。活動の再評価も行っていくことが大切です」

最後に、小原理事長が挨拶し、以下のようにしめくくりました。
「私たちの活動テーマは生きています。行政は生きもの、環境も生きもの、個人も団体も生きものです。和をもって行動することが大切です。しかし、時として情報は暴力的であり、精査するのは自分の問題ですから、線を引くという勇気も重要です。新しいものへ勇気をもって、同じ気持ちで向かうという、OPENのフィロソフィーは素晴らしいものだと思います。力を合わせれば、すごいパワーとなるはずです」