ECOもんツアー(第2回) ”鵜殿でヨシ刈” (その2)
2013年01月23日
<雅楽と鵜殿のヨシ>
雅楽はユネスコ無形文化遺産に認定されています。
その雅楽の主旋律を担う楽器「篳篥(ひちりき)」の蘆舌(ろぜつ・リード)はヨシを使ってつくられます。
高槻の鵜殿に自生するヨシは繊維密度が高いため、蘆舌(ろぜつ・リード)の日本唯一の産地となっています。
鵜殿のヨシは文化財を守るうえでとても貴重なのです。
<雅楽の演奏>
その保全活動に携わる天理大学雅楽部の学生さんの演奏がヨシ原でありました。
ヨシ原の草原を流れる優雅な音色が心地よく五感に沁み入りました。
<ヨシ原の危機が雅楽の危機に>
新名神高速道路の建設区間にこのヨシ原をそれも篳篥の蘆舌をつくるヨシが生息する場所を横断する計画があります。
計画予定地で小山所長からお話をうかがいました。
「ヨシの群生は大きな地下茎でつながり、まとまりとして生息しているので、橋脚を立てることによって、地下茎や水路が壊される可能性がある。1000年の音色が保てるか分からない岐路にきている」とのことでした。
天理大学雅楽部員から道路建設見直しの署名の呼びかけ、雅楽の普及のための公演会(3月3日14時・大阪国際交流センター)の案内もありました。
大阪の誇るべき自然を体感できる日でした。